■昨日業者によって雑草を刈られさっぱりした庭を見て、なにかさびしさを感じ、ぼんやりする。

■新宿から歩いて、東京オペラシティアートギャラリーへ。「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー」展。開催を知ってから行きたいとは思っていたものの足が向かなかったのだが、「たのしい写真」を読んで行くことに決めたのだった。写真というものが孕む「虚」と「実」のあいまいさを示すいい展示だった。「ドキュメンタリー」という言葉、と称される作品の意味について考える。本のテーマであった

photographは「写真」じゃない。〈真を写す〉だけじゃない―。

という言葉が響く。
そして過去のホンマの仕事をまとめた冊子を見たときの「あったねー」というなつかしさ。

■帰って、WEBSHOPの作業。夜、縁台を軒下に設置。これで外で飲めるぞ。夏よやって来い。今日は来てたね。夕食は炒飯とコロッケ。飯沢耕太郎『写真美術館へようこそ』を読み終えたので、ベンヤミンの『図説 写真小史』を本部屋の奥底からひっぱり出す。

■とても暑い一日。べっとりと汗をかいて帰宅。今日はビールをやらずに、うすく作った角ハイボールをごくごくやる。肉じゃがと、インゲンの炒め煮、山椒とじゃこの佃煮をつまみ(どれも妻の実家のたまもの)、牧野伊三夫・鴨井岳『今宵も酒場部』集英社を読みながらの深夜の休息。この本を読んでいると酒場に行きたくなってたまらなくなってくる。西荻の「戎」には最近行ってないが行きたいなー。

■なんかベルトがゆるいなと思い、ふと体重をはかってみたら減っていた。よく食べているのになんだろう。まあこれでも深夜の酒とつまみの量は減っていて、そのせいか。今日の夕食はもりそばとかき揚げ丼。

■妻用に抱き枕が届く。

■肉じゃがとおにぎりでビールを飲む夜。隣のJさんからポストにベーグルが。うれしい。明日の朝食になりそう。

■今日はむしむしと暑くって、いろんなところでエアコンが稼動していたが、やはり私は苦手で、頭が痛くなってしまうのだった。どうにかならないものか…。

■休憩中によく行く中華食堂が新装開店して、小ぎれいになり、食器もまた新しいものになって味気ない。あのまさに中華屋って感じの四角い渦巻きがプリントしてあるラーメン丼と素朴なレンゲで良いのに、真っ黒のこじゃれた器に変わってしまってとても残念。

■昨日はニチニチ日曜市。雨は降らず、盛況だった。いつも以上の売り上げに一安心。MRTRくんがいつものようにふらりとやって来てくれる。貸したのを忘れていた原将人の本を返してくれた。飲み仲間Aさんも来てくれた。歩道に置かれたベンチで市の様子を眺めながら飲む生ビールは最高。TOSAKANMURIカレーパンの三ちゃんの突然の日曜市引退発表に驚く。7月、8月はお休みで、9月が最後の出店になる。私も逃さないようにしなければ。

■夜はニチニチでWちゃんと妻とお疲れさま会。ニチニチ新加入のエビス生ビールをクイクイやり、ぼそぼそと静かに喋ってたくさん食べる。「旅猿」における東野のおもしろさについて語る。「マルモのおきて」に間に合うように帰る。

■明日の日曜市のために、雨が降らないことを祈る夜。クッパを食べて、さつま揚げをつまみにビールを飲む。

■妻の実家からたくさんの野菜が届く。じゃがいもが山ほど。これをただ茹でて塩で食べるとうまいんだ。止らなくなる。

■昨日は妻と鎌倉へ。とくに目的はあるようでなくて、昼過ぎに着き、とりあえず腹がへったからたまには鰻でも食べようと思って見当をつけた店が二軒とも休みで、ふらふらと蕎麦屋に入ってざるの大盛りと天ぷら盛り合わせを食べる。妙に美味しくて、もうこれで満足してさあ帰ろうという気に一瞬なる。鶴岡八幡宮をお参りして、修学旅行(遠足?)の子供たちを観察し、とても好きな古書店「木犀堂」の棚に見惚れ、住宅地を散歩し家々に見惚れ、行きたい店を探してうろうろしてトンネルを抜けると、とつぜん無機質で現代的な設計の建物が現われ、なにかとおもってそわそわしていたら鳥居が立っており不気味でしかたがなかったところに遭遇し(妙に怖くて写真も撮れなかった…)、目的の店には辿り着けずあきらめ、みつ豆を食べ、帰る。今回の鎌倉行きはなんだったんだろうと少し首をかしげつつも、いい時間を過ごしたように思うのだった。

■車中はホンマタカシの『たのしい写真 よい子のための写真教室』でも紹介されていた荒木経惟『写真への旅』を一気読み。ひさしぶりに読んだ荒木のダジャレ文はやっぱりかっこいい。荒木に鎌倉を撮った写真はあったかしらと目をつむる。

写真への旅

写真への旅

■先に風呂に入って焼うどんをつまみにビールを飲む夜。妻がソファ寝しているのでテレビを消して静かにして、ずっと前に途中でやめていた『絶対毎日末井日記』を読む。気取ることのない率直なその文章と内容が心を落ち着かせてくれるが、静かな興奮状態になり読むのをやめられなくなってしまうから困ったものだ。

■昨日、一昨日とホンマタカシ『たのしい写真 よい子のための写真教室』を読んでいた。平明な文章でユーモラスに綴られた写真論でとてもおもしろく、また、ためになった。なんの変哲もない風景をパンフォーカスで撮影した「ニューカラー」という流れにあたる作品が私は好きなんじゃないかということを考える。そしていろいろと写真集が見たく欲しくなってくる。ロバートフランクも、エグルストンも、アーバスも、持っていないし、まともに見たことがないのだから。

たのしい写真―よい子のための写真教室

たのしい写真―よい子のための写真教室

ピザトーストを食べて、グールドのCDをいろいろかけながら(バッハの平均律クラヴィーア今日は良かった)1週間後の日曜市の準備を進めていると、隣家のJさんから電話があり、匙屋に行って紅茶を飲まないかとのお誘い。妻とJさんちに泊まっていたTちゃんとともに4人で行く。店先にベンチを出してもらって、出張紅茶屋さんが淹れてくれたお茶をゆっくりと飲む贅沢な時間。ふだん紅茶をほとんど飲まない私にも、すんなりと染みてくる、とても美味しい紅茶で感激した。昨日のデモの様子を聞いたり、いろいろと話をする。座って足元を見るとみんなビルケンを履いていておかしかった。

■帰って準備の続きを終え、庭の草むしりをし、グリーンカーテン用のネットを張る。夏よ来い。もうそこまできっと来てるはず。

■実家で夕食。ビールの杯を重ねながら、野球中継を熱心に見つめる。