■冷たい風が強く吹く夜。ビールを飲みながら、豆をかじりながら、Loren Mazzacane Connorsのアルバムに耳を傾ける。繊細なギターの音は寒々しく聴こえなくもないが、ろうそくの小さな灯りに手のひらをあてているような気分にもなる。

Come Night

Come Night

■昨日は3時過ぎに友人たちが四人やってきて宴を催す。最近それぞれの家で集まることが続いていて今回は私の番というわけだった。我が家に来訪する人数の最高記録を更新。狭いリビングで肩寄せあってKが作ってくれた水餃子などをつまんで四方山話。ふだんは温和なのに職場では皆意外と厳しく怒ることを告白しあったりし、いやあ大人になったねえなどというありきたりな感想を漏らしたりしていたら、皆から頂いたワインをあっという間に3本空けてしまった。大竹伸朗のドキュメンタリー番組、sakerockのDVDなど最近私が夢中になったものを上映しプレゼンし、ギターをかかえ歌いもした。ちょっと迷惑と言えなくもないけれど、そういうことを気にする間柄でもないメンバーなのでおおいにやる。満腹の夜。

■布団に入ると大抵すぐに眠ってしまうので、遅々としてすすまなかった枕頭の書、吉田仁『葉山日記』かまくら春秋社をようやく読み終える。どこでだれと飲んだということが中心の10年分の日記で特別なおもしろさはないのだが、その淡々とした味わいが心地よかった。しかし10年というとやはり人やその生活は変わるもので、最後まで読んでそのグラデーションに気が付く。少しずつ読んだのも良かったのかもしれない。

葉山日記1992~2001

葉山日記1992~2001