■某日。吉祥寺で散髪。以前は坊主、メガネ、髭の三拍子がそろっていたので、ひとつくらい要らないだろうと最近は坊主をやめている。ひさしぶりにユニオンでCDを買う。大友良英『Guitar Solo』と高橋悠治『リアルタイム9 ピアノ』。東京ドームで野球を観るまで時間があったので、周辺になにかないかと思案し気になっていた東京大学の博物館(小石川分館)へ。荻窪から丸の内線に乗って茗荷谷駅で初下車。ちゃんと場所を調べていなかったので周辺をうろうろ。小石川植物園の受付で慣れた口調の道案内を頂戴し、なんとかたどり着く。結局遠回りをしてしまっていたようだが、小さな印刷工場が立ち並ぶ界隈を散歩できたのでよかった。外は雨。博物館はお客がほとんどいなくて独占状態。撮影もOKということで悪い癖か写真をたくさん撮る。薄暗い館内には様々な動物の剥製や標本、什器がならび濃厚な空気が立ちこめていた。それらの用途や研究についてはとくに考えることもなく、ひたすらそのもの(オブジェ)としての魅力を感じて時は過ぎていった。そして歩いて水道橋へ。東京ドームで巨人対ホークス。弟が母を連れていくというのでKと一緒について行った。試合前、巨人のチアガールが踊るすぐ横でもくもくとバットを振る小久保のその図太い姿に指をさして笑う。










■某日。ポストに注文した本が立て続けに届く。水戸芸術館が発行している雑誌「WALK」は日記特集で一冊まるごといろいろなひとの日記がいろいろな文字組みで詰まっていて読み応えがありそう。それにしてもデザインが「nu」にとてもよく似ている。岡崎武志佐々木敦林哲夫福永信平松洋子小西康陽栗原裕一郎なんてところから読もう。坪内祐三『四百字十一枚 』みすず書房はさっそく読みはじめると、吉田仁『葉山日記』かまくら春秋社についての文章で、これは今私がちょうど寝る前に少しずつ読んでいる枕頭の書であるからうれしい偶然であった。ぐんぐん読み進める。


■某日。前日に巨人対西武の引き分けの試合のニュースを観ていたらとても興奮して、次の日の試合が観たくなり、ネットでチケットを検索すると有楽町の金券ショップに内野の前から10列目の席が格安で出ているのを見つけ、午前中、10時半開店を狙って有楽町に出かけ、無事チケットを手に入れ、池袋を回って西武線で13時試合開始の西武ドームに駆けつける。前回の東京ドームでの観戦から三日後、今度は西武ドーム。ドームになってから行ったのは初めてだった。観客席とドームの間に木々が見え風が吹き抜けるため、東京ドームのような密室感がなくてかなり開放的で気持ちいい。むかし高校生クイズの予選で来たことを思い出す。試合はまたも延長戦。クルーンが出てきてひやひやしていたら、やっぱりだめで、試合を面白くしてくれた。


■某日。DVDで黒沢清監督『ドレミファ娘の血は騒ぐ』を鑑賞。洞口依子の美しい不機嫌顔にやられ、また伊丹十三の怪演に舌を巻き、若き日の岸野雄一を驚きとともに観た。


■本日。所沢の古本まつりへ。広い会場を二時間半じっくりと見て回る。途中、抱えていたはずの本が一冊ないのに気づき、どこかに置いてきてしまったのだろうと、踵を返し見てきた棚を戻るが、本の上に本を落としてきたのだから、もう、なんというか、あきらめて、また新たな本を探すのだった。それにしたってけっこうな収穫。リュックサックをパンパンにして肩にはずっしりと重さがかかるも、足取りはどこか軽やかな帰り道であった。