■久しぶりの更新である。それにしても雨がよく降り、涼しい。また梅雨入りしたかのよう。これで夏が終わるのならとても残念だが、これくらい涼しいと掛け布団をしっかりとかけて眠ることになり、そのふわっとした重みを感じるときはいいなと思える。


■今朝は早めに起きて今日一日どうしようかと思案してぼうっとネットサーフィンをしていたらあっという間に昼になっており、近所のインド料理屋で遅い朝食を食べる。ナンとターメリックライス両方で濃厚なチキンカレーをあっという間にたいらげ腹を撫でる。最初の食事がカレーだとそのあとの食事に影響する。というかなかなか腹が減らなくて少し調子を狂わされた。といっても体の調子が悪くなったわけでもないし美味しかったのだから、文句はない。ただ、ついさっき出たげっぷがまだカレー味でびっくりした。


■今日一日どうしようか考えていたもののほとんど外出することなく一日は過ぎた。それは雨のせいということにしておこう。雨粒が壁や窓に当たる音につつまれた部屋の中でむかしChildiscからでたアローツアーのアルバムを再生しながら小島信夫の語り下ろし本『小説の楽しみ』水声社を読む。各章ごとに「何年何月何日 於 国立ロージナ茶房」とあり、ここで語られている言葉が私にも馴じみがあるあの喫茶店で生まれたのだと思うといっそう身に染みてくるようであり、雨の降る午後のあの妙な静けさのなかで読んだことも影響したのか、とても集中して読むことができ、また新たな視界がひらけるようだった。そして当然そこで語られる小説も読みたくなってくるもので、チェーホフちくま文庫の全集を棚から引っ張り出し「犬をつれた奥さん」のおかしさを確認して唸る。小島信夫はたびたび小説の褒め言葉として「おかしい」という言葉を使っていてそれはおかしかったしなんとなく納得できるようでもあった。

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小説の楽しみ (水声文庫)

小説の楽しみ (水声文庫)


■雨が続き涼しくなって七分袖のシャツを着ている日々でもビールはやはり飲んでいて、それはたとえばこの前の日曜日にはそれぞれとは会っているものの皆で集合するのは久しぶりという高校時代からの友人らといせやの2階で微熱のような盛り上がりの中で飲んだということがあった。あそこの瓶ビールはサッポロのラガーでキリン一辺倒であった私ではあるがこれが最近気に入っている。