■少しだるい暑い朝。

■昨夜はYとふたりで、それはもうひさしぶりに飲んだのだった。吉祥寺。お互いつもるはなしがたくさんあり、とにかくずっと喋っていたが、思い返してみると中原昌也のすばらしさについてという話題が半分以上を占めていたかもしれない。沖縄料理屋ではカップルか女同士という客ばかりで男ふたりのわたしたちは妙にそわそわしてしまって、それからハモニカ横丁のひさしぶりの店の二階の座敷で寝転がりたいのを我慢しながらダラダラと日付が変わるころまでビールばかりのむ。そこではなんだかよくわからない「ポコ天」というメニューがあり、しかしある程度考えればなんとなくわかりそうなものだが、ほんとうに純粋になんだろうということになり頼んでみると出てきたのは男のアレを模したソーセージの天ぷらだった。メニュに目をやると上に小さく「珍味?」とあった。Yはすかさず携帯で写真を撮っていた。