■新潮五月号、東浩紀ファントム、クォンタム―序章―」を読む。俗っぽくなまなましいはじまりかただと思い読み始めるも、徐々に科学SF―私はそういうものに疎いので、実際のところはわかりませんがなんとなくそう感じたのです―の匂いがしてきて、なかなか次回が楽しみである。


■木曜日、雨。中央線に乗って出かけようと思っていたところ、テレビつけると、あの、中央線ストップという報道。どうりで朝、ヘリコプターの音がたくさんすると思った。そういうことだったのかと途方に暮れる。そろそろ復旧するとの情報があり国分寺駅へ、まさにストップの原因となった火災現場があるのですごいカメラマン、フラッシュ。西武線にのって新宿へ。小田急デパートで畦地梅太郎版画展。初めて見た実物は色がとてもいい、そしてそのほんものの大きさに対面する感慨は、ここでしか味わえないものだなと、当たり前で、展覧会に赴いたときのよくある感想を思い浮かべる。すべての作品には値札がついていて少々辟易したが、買うことができるのか、とおもうと欲しくなる。いつか、いつの日か…。



■それから桜餅とハートランドを手土産に学芸大学のNちゃん宅へ。おいしい料理が次々と出てくるのでついつい飲酒にも勢いがつく。AさんとSさんがきたときにはできあがってしまっていたかもしれない。普段はありえないほどの空瓶が並んでいた。ボーリングできるよという声が聞こえる。くさやを初体験したがやはり期待に応える見事な匂い。部屋の中が一気に動物園に…。しかし口に入れて咀嚼すると不思議と気にならなくなり、その味わい深い塩けが癖になりそうであった。それにしてもよく食べてよく飲んだ。記憶がおぼろげで夢のような時間であったが、ある曲のある1フレーズを何度も口ずさんでいたのを憶えている。酔うとよくやってしまうわるい癖。次の日は案の定二日酔い。


■という備忘録的更新。今日も雨が降っている。昨日のようにあたたかければ良いのに。本はいろんなものを平行して読んでいる。なかなか読み終わるものがない。風呂では出久根達郎のエッセイ、枕元には坪内祐三、鞄の中には百輭と佐藤泰志、その他文芸誌。