■相変わらず雨が降らない暑い日がつづいている。日曜日。日曜市。晴れて暑く、熱中症かと思われる症状がでてどうしたものかと頭を抱え濡らしたタオルを額にあてていた。序盤に良いものが売れてその後も順調に本が減っていった。雑誌「nu」ご一行様が取材にいらっしゃる。ものすごくくつろいでいらしたけれどきっちりと取材は済ませていた。取材に関係なくいろいろお話できてたのしかった。私も一緒にビールを飲みたかったが、さすがにフラフラだったので控えた。



■その夜、南北線白金高輪駅から少し歩いたところにある正満寺へ。ホースとゲラーズの演奏を観に行った。「nu」のTさんにふたたび会う。ゲラーズの面々に会うのは花見以来。mapのcompare notes recordsというレーベルから初めてのアルバムをリリースした彼らのレコ発イベント。人がいっぱい。5、6年前から彼らのライブを観たり酒の席をともにしたりしている私は、ゲラーズがこんなに注目されているとは、と妙に感慨深かった。幼馴染で構成される彼らの演奏と佇まいは、これ以上のものなどないと思わせる必然性とタフさに満ちている。歌い手が3人いてそれぞれ曲もがらりと変わる、その一貫性のなさが、とてもかっこいい。理想的な「バンド」のあり方だなあと強く思った。時間は前後するが、その前に観たホースもとても良かった。宇波拓の演奏は何度かとても興味を持って観ているが「ホース」は初めて。彼らの発する一音一音が、まるで曲の最初の一音であるかのような瑞々しさとスリルをともなっていて、私はいつのまにか何もかも忘れ、じいっと聴き入っていた。演奏中、一番左の方がふいに「ある人名」を叫んだ。とてもおかしく、頭から離れない。7月に出るアルバムが楽しみである。