■いつも被っている帽子を今日は被らなかった。それでも、帽子を取る動作を二度してしまう。空振り。ふわふわと手が踊る。


■麦酒を飲む量が増える。

■土曜日、レンタルしたスピルバーグ『ターミナル』を観る。揚げ足を取ろうと思えばいくらでもできそうだが、うまい具合に見所を散りばめ、よくできている。なんか褒めているのか貶しているのかわからないが、褒めているのだ。退屈することなく楽しんで観た。余談だが、「退屈」は悪いことじゃない。「退屈」が甘美に香る映画だって、もちろん、ある。

■『宇宙戦争』ではトム・クルーズの好演が目立ったが、『ターミナル』もトムが良い。トムはトムでもトム・ハンクスだけれど。英語が話せない異国人という役を実に巧みに演じていた。この2作を観るとやっぱりスピルバーグアメリカという国の現状への不満を表明していると感じざるを得ない。ハリウッドの大御所であるスピルバーグがこういう映画を撮るということは気になる。

小沢健二『毎日の環境学』をようやく聴く。全編インストの最新作。どうしても歌のオケに聴こえてしまうのは仕方ないか。インスト作品と知って、一発録りのゆるいジャズみたいなのを想像していたが、前作『Eclectic』と同様、アレンジがかっちりしていてハイファイな音質で、意外だった。普通に部屋で流すのはなんら問題の無いアルバムだが、向き合って聴くかどうかと考えると…。

■今日月曜日は日曜日に出勤したため休日。吉祥寺に出て古本屋をいくつか回り、井の頭公園で、どうしても飲みたくなって明るいうちから麦酒。雨上がりの公園のベンチはやはり濡れていて、座るのは諦めようと思ったのだが、ふと見ると人一人分だけ濡れていないベンチを発見。きっと誰かが座った跡なのだろう。その「跡」に腰掛ける。

保坂和志カンバセイション・ピース』をようやく読了。密度が濃い文章でいちいち立ち止まってゆっくり読んだ。贅沢な読書だった。保坂和志の小説は読み終わってもまだ続いているような感覚が残る。いや、続いているのだ。

■今日買った本は森銑三『史伝閑歩』中公文庫、立川談志『現代落語論』三一新書、カラーブックスの「こけし」。以上F書店。あと国立のブックでちくま文庫の『太宰治全集』1と2。2には好きな「女生徒」が収録されていて、久しぶりに読み返したら、同じ一人称語りの小説を読みたくなる。久しぶりに舞城とか?


■深夜、「人志松本のすべらない話6」を観る。欠かさず観ている番組だ。ただいつも、いつ放送するのかは気にしていなくて、直前にわかったりとかテレビをつけていたらとかで観ることができている。今日も放送の始まる直前にあるブログで知って。慌ててテレビをつけたのだった。今回は『あのすべらない話をもう一度』スペシャルということで今までの放送の総集編VTRを流すのかと思ったら、今まで話した「すべらない話」をもう一度話すという斬新なスタイルの番組だった。いやあ、笑った。