雲が気になる
■朝、Xからのメールを受けて、ベランダに出て空を見上げると地震雲らしきものを観測。南方にすっと伸びる筋状の雲が数本見えた。まあいつかくるものだと覚悟は決めてはいるものの、気になってネット上で「地震雲」を検索してみる。やはり見た人は大勢いるようだ。
■帰り道、荻窪ブックで井上光晴『眼の皮膚/遊園地にて』講談社文芸文庫と色川武大『喰いたい放題』集英社文庫を均一から拾う。順番に「あ」の棚から眺めて、次の「い」でこのふたつが見つかったので、「これは幸先がいい」と思ったがその後は特に見つからず、普通の文庫の棚に移る。するといきなり目に入ってきた赤瀬川源平『ピストルとマヨネーズ』中公文庫。これは文庫ではじめて見たなあ。200円。
■このところ日本の文豪たちの作品を続けて読もうと思っていて。まずは谷崎潤一郎『痴人の愛』を読む。ものすごいリーダビリティーの高い文章ですいすい読めて、書き手の「報告」という形を使って描かれていることもあって、すんなりその世界に入ることができる。ナオミの動向に譲治と一緒にヤキモキさせられたものだ。それにしても読んでいるあいだ「ナオミ」の姿を思い浮かべるたびに僕の頭の中には京マチ子が出てきました。