夏休民話

■改めて申し上げますとこの日記の名称は「夏休民話」である。


■で、世間的には夏休みは今日で終わりだ。明日からはランドセルを背負わなくてはならず苦悶している少年少女も多かろうと思われるのです。


■「夏休民話」という名ですがこれは「いわゆる」夏休みのことを記しているわけではないのであしからず。僕はあることがきっかけで夏休みがずっと続いているのです。


■終わらない夏休み。



■昨日は多和田葉子犬婿入り』を読んだ。ドキドキしたよ。肌触りが感じられる文章を書く人だなと思う。「生々しい」というのとはちと違うのです。彼女の一癖二癖ある文章は僕にとっては読みづらくなくて、その引っかかりが実に楽しい。


■鞄の中に入れておく文庫本を読み終えると次の本を選ぶことになるのだが、これが楽しい。出掛ける直前に遅刻しそうになりながら本棚から選び出すまでの時間は夢中だ。今朝は迷いに迷った挙句、小島信夫を初体験しようと決意。講談社文芸文庫の『殉教/微笑』を鞄に入れる。なんてたって今凝っている保坂和志の心の師匠ですし。