世相

織田作之助を読んでいる。今日は『世相』を読んだ。自伝的私小説的な小説で、作者自身が語り手である。気になった一節。

僕はほら地名や職業の名や数字を夥しく作品のなかにばらまくでしょう。これはね曖昧な思想や信ずるに足りない体系に代るものとして、これだけは信ずるに足る具体性だと思ってやってるんですよ。


■自転車のかごにネコじゃらしが入っていた。