もうじき夏

■昼間、テレビをぼんやり眺めていると何かの映画の記者会見の映像。オダギリジョー柴咲コウが写っている、その隣に舞踏家の田中泯さん。出演するらしい。

■一昨年だったか、いや、そのもう一つ前だったか、夏に山梨の白州という何もない(何かがある)ところで催されたお祭りで、田中泯さんにチラッとお目にかかったことがあって、その夏の日の暑さ、そこに流れる異様にゆったりとした時間、行われたパフォーマンスが目の前にゆらゆらと浮かび上がってきて、もうじき夏だなと、噛み締めるように呟いたのでした。

■その村に一軒だけある小さな食堂に知らないおやじたちと連れ立ってふらりと赴き、瓶ビールをトクトクと注ぎ合い、不味いラーメンをすすった、という現実感が希薄な奇妙な思い出があります。

■白いドレスをまとった白すぎる肌の胡弓を弾く女。夏の陽射しで焦げそうで、じりじりと音を発していた。

■あの夏が。あの夏が。


貴乃花のあの髪型はどうしたものだろう?


■本日の収穫。
荻窪ブックで内田百輭『百輭座談』『第一阿房列車』の福武文庫版。これもう絶版よ。田村義也氏の装丁が良い。でかでかと書かれた明朝体の題字がかっこいい。