■うっとうしい天気が続き、どうにもこうにも気分が落ちつつ日々は過ぎていった。ただ金曜日の雪にはどうしてもこころが躍って、積もったら大変だなーとは言うものの、心の中ではもっともっと降れ降れというはしゃいだ気分であった。今日の晴れ間とさっきyoutubeで観たスチャダラパー木村カエラの「Hey! Hey! Alright」のPVにもすくわれる。


■木曜日にはKが誕生日プレゼントあげるというのでメガネを買いに行く。また目が悪くなっていた。二段階強いレンズを入れる。視界が良好になって、まずそれがうれしい。そのまま新しいメガネをかけて街を歩く。すこしかっこうをつけてしまう。

■Kの妹の旦那がのど自慢のオーディションを受け、落選したが、わたしたちのために手ぬぐいをくれた。これは自慢できるぞ。

福田和也『贅沢な読書』ちくま文庫に触発されて、ヘミングウェイ『移動祝祭日』新潮文庫を読了。福田が引用していたのは岩波の同時代ライブラリーの福田陸太郎訳だがちょうど高見浩の新訳が出たのでそちらを読む。出たばかりの新刊を買って読むという行為がひさしぶり(というのもいかがなものかと思うが…)なのでそれだけで少し興奮しながら読んだ。ヘミングウェイが過ごした20年代のフランスのメモワール。フィッツジェラルドに関する数々のエピソードもやはりおもしろかったが、昼間から安カフェに入り浸り、牡蠣をむさぼるように食い白ワインをがぶ飲みする、そんな日常のけして高価でない、しかし贅沢ということの本質をみせつけられるような飲み食いの描写がこの本の一番の味わいだと思った。読み終えてついついひさしぶりに白ワイン(安いやつ)を買った私はまったく単純だ。注も読みごたえがあり。まさに贅沢な読書を体感したような気がするのだった。

移動祝祭日 (新潮文庫)

移動祝祭日 (新潮文庫)