■雨に濡れた。
バイトの休憩の時間に、夕飯を買いに外に出ると小降りだった雨が本格的に激しく降り始め、傘は持っていたけれど、ズボンの膝下、靴の中までずぶ濡れで、ため息。
休憩室で冷たいズボンと靴下を脱いでパンツ一丁でソワソワしながら食事。

■靴が濡れるとどうもテンションが落ちる。雨が降って嫌なのは、靴が濡れるのと傘をさすことだ。

■いつも行く弁当屋、初めて見るバイトの娘が接客してくれたのだけど、すごく緊張していて思わず笑ってしまう。大雨に降られた思い出と共に印象づいた。


■帰り道。久しぶりに西荻の古本屋G屋へ。
店内は時計のカチカチという音が響き、マイルスの『kind of blue』が小さい音でかかっていて、見たことのない稲垣足穂の本が何冊か並んでいた。すごくすごく良い雰囲気だった。じっくりと店内を眺め、時間をかけて物色するべきだな。したいな、と良い気分であった。
だがしかし、そううまくはいかないもので、店先の道で何やら男女の口論する声。段々と大きくなり、別れ話にまでもつれているご様子。嫌でも耳に入ってしまうので居た堪れなくなり外へ。
あの二人は今頃どうなっているだろうか。