途方

■湯船に浸かってうとうとしていたら、ポチャリと音がして、何が落ちたのかと思ったら自分の顔でした。

■今日は途方に暮れていた。いろんなことに思いを馳せては途方に暮れていた。これは実は贅沢なことだ。

■時々、冷蔵庫からジーっというノイズが発生していて、温度調節のつまみを少しひねって音を消している。すっかり消えてその瞬間はとても良い気分になるのだけれど、気づくとまたそのノイズが聞こえてくる。そしてまたつまみをひねる。そんな毎日。


小津安二郎秋日和』を鑑賞。
未亡人の母と娘の交流を描いた物語。ストーリーは普遍的なもので今でも充分のめり込めるだろうが、僕はそういうことは関係なしに、ただ、映像に、会話のやり取りに見惚れている。複数の人間がいる部屋を引きで撮るカメラワークがとても好きだ。傍観者としての僕の視点に忠実であるように思えるからだ。