高田渡

美味しいよ

昨日のたかよさんの書き込みに煽られて、寝ぼけまなこで自転車を飛ばしてアムプリンを買いにいく。
原材料はたまご、牛乳、生クリーム、三温糖、バニラビーンズ、とシンプルなもの。濃厚なしっかりとした味で、いい仕事してますね〜と呟きながらペロリ。珈琲と共に。
一日の最初の一口は大切です。今朝はとても良い気分。

で今日は休日。高円寺へ。CDを借りたり買ったり。音楽を聴く時間が増えそうな予感。しっかりじっくり子供のように聴きたい。

バウスシアターで高田渡ドキュメンタリー映画タカダワタル的』を観るため、吉祥寺へ。始まるまで時間があったので、追悼の意味も込めて高田さんが愛した焼き鳥屋「いせや」へ。井の頭公園が見える窓際の席へ通され少し冷たい夜風に当たりながらコートを脱がずに少し急いでビールを2杯。僕にとって「いせや」は長居する場所ではない。さっと飲んでさっと立ち去るのに丁度良い。店に「入る」というよりも店に「寄る」というほうがしっくりくる。

さて映画はといえば、生身の、プライベートの、高田渡に迫るというよりもライブ映像を中心にまとめられた作品で、作り手は本当に高田渡の歌が、歌う姿が、好きだったんだなと愛情を感じるものだった。まだ彼はまだ変わらずこの世界にいるんじゃないかと思わせる風通しの良い映画だった。
一度、歌っている彼を生で見たことがある。歌うことが自然な人だった。もう二度とライブを観ることができないのが悔しい。残念だ。けれど、悲しいとは言えないし、思えない。僕は特に普段から高田さんのレコードを愛聴していたり、ライブに足繁く通っていたりしていなかったから。ただ、きっと、もっとたくさん触れていたならば僕に何かを与えてくれていたことだろうと察する。そんな風に思わせるだけのものがあった人であることはわかる。
だから、とても、強く、残念だ。

あらためてご冥福をお祈りする。