バイト先で買いそびれていた「新潮」「群像」「文学界」のそれぞれ4月号と「新潮5月号」、色川武大『引越貧乏』*1、『明日泣く』*2を購入。そして、拾った小梅ちゃんを口に放り込む。帰り道「群像4月号」掲載の町田康『自分の群像』を読む。やっぱこの人面白い。面白いっていうのは文字通りで「笑える」ということだ(もちろんそれだけじゃあないが)。町田氏が落語に夢中になるのはすごくよくわかる。というかその影響もあるのだろう。「語り口」が滑らかでテンポがよくすらすらと読む。昨日の多和田さんの詩とは違ってこれはこれですごい芸だと思う。単純に楽しみながら堪能。
帰宅後、最近立て続けに観ている小津安二郎作品。今夜は『晩春』を鑑賞。二度目。それにしても、もうどうしようもないくらい笠智衆が好きだ。決して巧い(器用な、という意味で。)役者ではないとは思うけれど、あの独特のタイミングで切れる台詞回しが存在を際立たせていると思う。真似がしたくなるほど夢中だ。そしてあのはにかんだ笑顔。たまらない役者だ。
小津の映画をいくつか観て思ったこと。ひとつ一言挙げる。

時計の鐘。

*1:

引越貧乏 (新潮文庫)

引越貧乏 (新潮文庫)

*2:

明日泣く (講談社文庫)

明日泣く (講談社文庫)