小津

■東大で授業。情熱大陸のカメラが回っていた。カメラがこちらのほうを向くと少し真面目な顔つきに。


■吉祥寺で某有名ピザ屋へ初めて行く。ガラガラの店内。奥では大学に入ったばかりという風情の男女大勢が大騒ぎでパーティー。なんとか選んだ大して特徴のないピザはなかなか減らず、冷めていく。いつもならその退廃的な感じを苦笑と共に楽しむのだけれど、本日は残念ながらその余裕がなく苦笑した顔も引きつり気味だ。逃げるように店を出る。

■帰宅後小津さん。遺作『秋刀魚の味』を鑑賞。日本酒をちびりちびりとやりながらどっぷりとその雄弁な映像をみつめる。例えば、「娘を嫁に出す」という小津作品おなじみのテーマがあり(すべての作品にはあてはまらないけれど)、毎回同じようなやり取りが繰り返されるのだけれど、それでも毎度夢中になるのはその極めてデリケートに練られた映像による「語り」に魅了されているのだ。
それにしても、一緒だ。とにかく小津の作品はそれぞれよく似ているのだ。その徹底したマンネリズムにはある種のダンディズムを感じる。それだけで魅了されてしまう。
「小津らしさ」とはなんだろう?


■昨日買った本を書き忘れていた。
荻窪ブックで、細野晴臣『音楽少年漂流記』、色川武大『うらおもて人生録』、横尾忠則『波乱へ!!横尾忠則自伝』(本物かどうかわからないが、直筆のサインがあった)。