■正月休みはずっと東京にいた。

■元旦は毎年恒例の谷保天満宮に初詣へ。電車で向かう途中、中央線の国立と立川の間で富士山を拝む。誰かが大きな声で「富士山だ」と歓声をあげると乗客たちがいっせいに窓の外をどれどれと眺めはじめて、なんと平和なことかと思ったのだった。長い行列がこわいので、いつもなら寝ぼけながらおせちと雑煮をつついて酒を飲んでいる午前中早々にでかけたら、やはり列は短く15分ほど待つだけで済んだ。去年結婚式を挙げさせてもらったので気持ちに念を入れ礼をし拍手を打つ。

■近所の祖母に会って、それから実家へ。やることもないから一ツ橋のグラウンドで弟とキャッチボールをしたら身体を痛めた。グラウンドには熱心過ぎる親の指導のもと必死に走りながら凧を揚げ(させられ)ている少年がいた。年に一回しかたぶんやらないであろうテレビゲーム(って死語かな)もプレイ。新鮮でたのしい。そしてすき焼きを食べ、とてもひさしぶりにUNOをして賭け遊び、帰宅。


■二日はのんびりとした一日。駅前に買い物に出かけ、また国立に行きユニオンでずっと気になっていたジムオルーク『The Visitor』を、中原昌也のライナーが目当てで(すごくよかった)国内盤を買う。名盤『Eureka』に通じる、景色がグラデーションで変容していくような感覚がここにもあったように思ったが、まだまともに聴いたのは一度だけ。またちゃんと聴きたい。夜は某国家公務員の友人Sと酒を飲む。世界を一周してくると言っていた。久しぶりに会ったので少々ぎこちなかったもののそれもまたよし。

ザ・ヴィジター

ザ・ヴィジター

■三日は荻窪の祖母伯父伯母従姉の家で昼宴。私は発泡酒は飲まず、麦酒しか飲まないという噂が届いていたらしく、他は発泡酒なのに私の前にだけ麦酒が置かれて恐縮。寿司と酒と箱根駅伝と親戚という正月四天王が揃ってなんというかすっかり脱力し日本酒をクイクイいっていたら、顔がいつになく熱くなってめずらしく顔が赤いとみんなに言われる。酔い覚ましに近所の小さな田端神社へ。おみくじをひいたら大吉だった。