awayama2008-02-06

■東京は今日も雪がちらついている。近所の古本屋で久世光彦『昭和幻燈館』を買ってそのまま袋に入れてもらわずポケットに入れて背を丸めてハアとわざと白い息をたくさん吐き出しながら家路に着く。帰ったらビール。寒くてもビール。このあとは燗した紹興酒を飲むだろう。


■写真は日曜日。この日の雪は積もるほど降った。いたるところで雪だるまを目撃。喜ばしい光景。百年後もきっと見られるだろう。


■『昭和幻燈館』の目次を眺めていると、「真青な夏 小沼丹」というのを見つけ、オッと思う。昨夜小沼丹の『懐中時計』講談社文芸文庫を読み終えたばかりなのだ。日常の中に当たり前のようにある、大げさでない、ささやかな、「死」がさわやかな重みをもって描かれていて味わい深く耽読した。解説は秋山駿。この前読んだ川崎長太郎の『抹香町 路傍』講談社文芸文庫の解説も秋山駿だった。名前はよく見るが氏の略歴はよく知らないなと思う。ノートにつける名前がまたひとつ増えた。そういえばこの前のエンタクシーで吉増剛造と対談していたのはこの人だった。うーむ。最近よく私の目の前に「秋山駿」があらわれる。