タモリ倶楽部に間に合わなさそうだと駅からの道を小走りで帰る。半田健人はいい。あのルックスであのマニアっぷり。むかしの歌謡曲のインスト特集でした。


■雨がしとしと降っている。台風が発生し、明日関東そばの太平洋上を通るという。


■新潮10月号収録の中原昌也ニートピア2010」を読む。引用。

 文字も同じように、文章として定められたある方向へと流れていくのではなく、各文字が独立したものとなって同時に存在を許されるような、この世界に放置された有機体のようにただあるがままに……それは絵画のようなものであって欲しい。人の視線が太陽光線となり、彼らは生命を維持し繁殖する。言葉たち個々の命運に、我々が介在するようなことがあってはならない。

というこの語り手は、

 俺の名前は草吹大輔。ノンフィクション作家だ。三ヶ月前に全国の引き籠りの若者たちのインタヴューをまとめた『引き籠り悲喜こもごも』を出版し、それが見事に大ベストセラーとなり、各マスコミから時代の寵児と、祭り上げられたばかりだ。

時折垣間見える真面目さと唐突にあらわれるユーモア、そのバランス感覚が素晴らしいと思う。