大竹伸朗 全景 1955-2006

■水曜日、終日軽い腹痛。まああまり気にせずに過ごしていたのだが、布団に入って寝ようとするとじわじわと痛み、なかなか寝付くことができず。明るくなってきたころようやく眠れた。眠りから覚めると痛みは消えていた。


■昼過ぎ、その寝不足のからだで木場へ。今日は早くから大竹伸朗「全景」展に行こうと決めていたのだ。


■木場からゆったりと歩く。だいぶ前にこの展覧会の情報を知ったとき、胸が躍ったのは言うまでもない。だがもう一方で怠惰に日々を過ごすわたしの愚かさを思い知らされることだろうと恐れもしたのだった。周りの風景にわざと気をとられながらゆっくりと会場に近づいた。



■会場は空いていた。少年時代のスケッチから現在の作品まで、しめて2000点が展示されている。ひとつひとつじっくり観ていたら日が暮れてしまう。しかし冒頭のスクラップブックの展示は細部がおもしろく、ひとつひとつじいっと見入ってしまう。そのあとは、するすると歩きつつ、おっと思う作品の前で立ち止まり、また進む。の繰り返し。とにかくこの量、圧倒される。寡作と多作、わたしは多作に憧れる。自分が寡作だからだろう。この大量の創作意欲を突きつけられたわたしはぶちのめされた。


■絵の表面がテカテカ光る網膜シリーズの匂いが忘れられない。

■ポストカードを買う。


■3時間過ごした美術館から出ると暗くなっていた。建物を見上げると「宇和島駅」のネオンがまぶしい。大竹伸朗のこの執拗さが痛快でたまらない。


■一緒に行ったKと唸りながらまた木場まで歩く。新たに芽生えた決意を胸に。


国分寺に戻って、初めて入った居酒屋で麦酒2杯、味の濃いつまみ。


■帰ってもまた麦酒。