持ってゆく歌、置いてゆく詞

■気持ちよく晴れた一日。布団を干して洗濯をする。

■暑い。こういうときこそ熱いものを食べようと思う。キャベツと玉葱をいれた簡単なスープを作って朝食に(昼だけど)。


■駅前を散歩。タリーズで珈琲、読書。古本屋で購書。野口富士男『わが荷風』、みすずの画集を四冊「フォンタナ」「クレー」「マチス」「ミロ」。「フォンタナ」のテキストは瀧口修造が書いていて「おっ」と思う。それぞれ一冊300円とお買い得だった。


■いったん家に帰り荷を降ろし青山へ。途中、吉祥寺で蕎麦。新宿での大江戸線への乗り換えに一苦労。


■旅の本屋・BOOK246で大谷能生‐「持ってゆく歌、置いてゆく詞 portable songs & disportable words」‐というレクチャーがあるのだ。このイベントは今日が一回目でこれから毎月行われるという。様々な本に囲まれ少人数で話を聞くシチュエーションはとても心地良く、記念すべき第一回に参加できたことを嬉しく思った。この日のテーマはなんと僕の大好きな深沢七郎。以前、大谷さんが編集に携わっていた『Espresso』という雑誌のコラムで大谷さんが深沢七郎について触れられていて、「このひとも深沢さん好きなのか」と思い、それ以来、大谷さんの深沢さんについての話を聞きたいと思っていたのだ。深沢七郎の小説とその時代の音楽を絡めて語ってくれるところが大谷さんらしさ。興味深く聞いた。念願叶った夜であった。そして深沢七郎を見つめ直し、読みが深まったいい夜であった。