西荻から吉祥寺

■今日も雨。ちょっとここんとこ多すぎじゃあないかい。


■帰るころはすっかり止んでいて、蒸し暑かった。ひさしぶりに西荻から吉祥寺まで歩く。缶ビール片手に愛して止まない「オールレーズン」を齧りながらゆったり歩く。もちろん古本屋に寄る。O館では何も買えず。というか欲しいものはいくつかあったが、財布の中身が思いのほか寂しく、銀行で下ろしてこなかったことが少し悔やまれたが、金額制限があるというのもこれはこれで楽しい。そして、いとうへ。文庫の棚に意外と良いものがあった。坪内祐三が「繰り返し読んだ」本として挙げていて気になっていた林達夫共産主義的人間』中公文庫170円と同著者の『文藝復興』中公文庫190円を買う。少し汗ばみながらぽりぽりごくごくてくてく歩いて吉祥寺のBステーションへ。ここすごく遅くまでやってるんだよなあ。本屋はできるだけ遅くまでやっていて欲しい。酔っ払いながらの本の物色が至福の時間だから。で、残り500円しか入っていない財布と相談しながらじっくり吟味。手に取るものはほとんど500円以上、今夜はダメかなと思いつつも一度見た棚をもう一度眺めていたら、おや、田中小実昌の見たことのない文庫だ。教養文庫の『ヴィーナスのえくぼ』。まあこの店は絶版本はそれなりに付けているからなあと思いながら最後のページに鉛筆で書かれた付値を確認すると、なんと450円。びっくりしたなあ。状態も良いし、お買い得じゃないだろうか。ほくほくとレジへ。


■今日はこれでおしまい。