色さんの本

■今朝はめずらしく早く起きて布団を干す。一時間ほど干した布団を取り込み、また寝る。暖かい布団に横たわる瞬間は極上の気分だったが、目覚めはぼうっとして、二度寝はやっぱり良くないなと確認したのだった。


■昼間の電車の中、吉祥寺から乗ってきたスーツ姿の男がおもむろに開いた小さめの雑誌は『SMスナイパー』だった。あれ、表紙がすごく綺麗なんだ。でも中身はなかなかエグい。ぼくはSもMも中途半端にしか持ち合わせてないからお世話になったことはない。でも気になる雑誌。創刊したのはいつだろう。きっと古いに違いない。



■何日か前、色川武大『ぼうふら漂流記』新潮文庫を読了。弟子兼友人兼通訳の人妻アンを連れてカジノ目当ての外国旅行をし、その土地土地の人々や街の様子が描かれる。連作の短編集だが最後から二つ目の『ニューヨークの縁の下』という作品が絶品であった。その中で色川武大の読者ならお馴染みの持病であったナレコプシーという睡眠発作症に対する想いが語られていて、とても印象的だった。


■そしてまた色さんの本を読むのである。