東京の恋人

■昨日は休日だった。外に出たら急に年末感が濃くなっててびっくりした。


■昼過ぎ吉祥寺に出てとりあえずいつものようにF書店に行って物色。講談社文芸文庫小島信夫抱擁家族』があったので持っているが買ってしまう。大好きな小説なので、だれかにあげるためだ。決して何冊も持っておきたいということではない。っていつも説明してるな。


■で、井の頭口出て右に行くとすぐある古本屋(名前忘れた)で岩波写真文庫を大量に発見。厳選して3冊。

50年代前半に発行された古い本。写真がいい味出してる。とくに「心と顔」はおもしろい。心の変化に伴う様々な表情が載っているのだ。

■渋谷方面に出てナディフとOn Sundaysを廻り年の瀬の細々とした買い物。


うどん屋で腹ごしらえしてネストへ。豊田道倫ニュー・アルバム『東京の恋人』発売記念コンサート。ここ最近豊田さん1人で歌う姿ばかり観てきたので、バンドを従えて演奏している姿はそれだけでグッと来るものがあったし、今までのコンサートのことやそれに付随する思い出とかがバーっと甦り、そしてそれらがすべて肯定されるようでいい気持ちになった。豊田さんはなんだかんだ言ってもいろんな人に愛されている。意外にお客さんが多くてびっくりした。それにしても豊田さんをサポートする面々、強者が揃ったものだ。久下惠生上田ケンジDr.kyOn川本真琴曽我部恵一宇波拓向島ゆり子、内田直之、そして新しいアルバムとこのコンサートの発起人・佐々木敦。こんな顔ぶれに囲まれて演奏する豊田さんを観れるとは数年前なら考えられなかったと思う。記念碑的なコンサートだったと思う。すごく楽しかった。

■日本ダブ界の名PAの内田さんの遊んでいるかのような自由な音作りには楽しませてもらったし、久下さんのぶっきらぼうな顔で繰り出される即物的で硬質なドラムは稲垣足穂を思わせることが発覚。本当にかっこいいドラマー。向島さんのバイオリンの音色は強烈な存在感を放ちつつも歌に寄り添っていてそれはそれはうっとりさせられてしまった。それと、これまでキッドアイラックホールとかでの即興演奏の場で観てきた宇波さんがこういう場で演奏するのを観れたのは嬉しい。と、様々なフィールドから集まってきて豊田さんの歌をサポート(そういえば佐内正史も演奏中シャッター音として参加)していてこれはもしや「豊田ファミリー」みたいなのができつつあるのか(笑)とか思ったりしたけどやっぱり以前から晒してる孤独感はあってそれが帰り道いい意味ですごく心に引っかかった。豊田さんに対する興味は尽きないなあ。



■今日はバイト仕事納め。中目黒の庄屋で飲み放題の宴会。瓶ビールを飲み続けて酩酊。その頭でこれを書いている。