冬の海

awayama2005-12-02

■昨日は友人たちとある企みのために海に集合した。昼から小田急線で鵠沼海岸へ。風が冷たいがいい天気。海面に照らされた太陽の光に見惚れる。


新江ノ島水族館海洋堂のガチャガチャをガチャ。マカロニペンギンとオウムガイが旅のお供に。


■鎌倉で「今までで一番旨い!」と興奮していまだに覚めやらない卵焼きを食べる。味噌汁とご飯が付いた定食をお座敷で堪能。出汁の風味と卵の甘味が絶妙。焼きたてで汁がしたたるのを箸で大きく切って大きく口を開けてはふはふ言いながら夢の中。


■鶴丘八幡宮に参って江ノ電に乗り由比ヶ浜で降りて海岸へ。夜の砂浜。波打ち際で波を追ったり追われたり。そのまま砂浜を江ノ島方面に歩き、稲村ヶ崎からまた江ノ電に乗り江ノ島へ。一日乗車券を有効活用。

■夜の江ノ島は人がいない。猫には出会う。白い猫の咽喉を触った。そうしたらゴロゴロいうのを感じられてその感触が不思議に手の平に今も張り付いている。せっせせっせと階段を上り下りしながら岩場まで行く。あたりは暗闇でちょっとした冒険気分。何か出てもおかしくない状況だったな。江ノ島はなんとなく時間の流れ方が外とは違うような気がした。磁場が違うというか…。人のいない江ノ島。稀有な体験だった。


■帰るために藤沢に降り立つともうそこは人やお店が一杯の都会で夢から覚めたような感覚に包まれた。麦酒で乾杯。やけに旨かったな。それにしてもよく歩いた一日だった。


■疲れていたせいか、嫌な夢を見る。何度も目を覚ましてはぐずぐず眠った。


■今日はバイト前のちょっとした時間に吉祥寺を走り回る。どうしても豊田道倫『東京の恋人』を早く聴きたかったからだ。同時発売のDVDはまだタワレコとユニオンには置いていなかった。悔しい。発売日にレコード屋に駆けつけるなんて何年ぶりだろうか。僕をそんな風にさせるミュージシャンはほとんどいない。バイト帰りの電車の中でぐっと集中して聴いた。豊田さんは本当に「今」を切り取るのがうまい。「今」というのは「時代」ということでは、もちろんない。「豊田さんの今」が歌われているということだ。さっき「切り取るのがうまい」と書いたけれど、それはやっぱり違うのかもしれない。滲み出てしまうのだと思う。それはとてつもない才能であるし、そこに歌い続ける理由があるのだろう。作品が出るたびに最高傑作とはよく言うけれども、「今」を歌う豊田さんにとってそれは当然のことである。今回のアルバムはゲストも多彩で豪華で唯一のメジャーアルバム『実験の夜、発見の朝』に感触は似ているが、はっきりと「今」が宿り、ゆえに生々しい。


■今日は二回聴いた。もう一回眠る前に聴こう。