葛根湯

■昼過ぎ、なんだか寒気がしてボーっとするので葛根湯を服用する。薬を飲まされずに育てられた僕にとってこれはとてもめずらしいことである。というか初めて葛根湯なるものを飲んだ。なぜ今まで薬を飲んでこなかった僕がそのような行動を起こしたかといえば、半ば思いつきだが、それはやはり葛根湯が漢方製剤であることが大きい。基本的には自然治癒力を高めるという信条が基本なので、詳しくはないが僕は東洋医学に心を寄せている。だから、漢方薬ならいいかも、と手を出したのだった。無論、薬はなるたけ飲まないようにしたいと思っている。それに漢方薬ではない薬にはやはり抵抗がある。


■それにしても、今日に限ってなんで薬を買ったのだろう。それだけ参っていたのか。寒さに。


小島信夫抱擁家族』読了。家族それぞれがすれ違うとてもやるせない話なのだけれど、どうも可笑しい。この可笑しさの正体は何だろうと思いながら、一文一文がいちいち面白くて読み終わるのがもったいないなと思いながらもどんどん読み進めてしまった。これほど滑稽な小説に出会ったことはなかった。あと、これ戯曲にして舞台で観たらおもしろいかもと強く思う。すでにやってるかもしれないけど。