小言
■よく近所のショップ99で買い物をする。大体行く時間は夜遅くなってからで店員の数は少なく、たいていレジには誰もついておらずせっせと品出しをしている。そんな時に商品を持った客がレジの前で少々不機嫌な顔をして店員が気づくのを待っているのをしばしば目にする。このようなとき、何か一言「すいませ〜ん」とでも声を出して店員を呼べば良いのになぜしないのだろうと不思議でならなかった。それで、最近になってレジの前にブザーが置かれるようになった。レジに行って誰もいなければ、ブザーを押すと音が鳴って店員が気づいて駆けつける、という具合だ。ぼくはこれ一回も押したことがない。一声発すれば済む話だからだ。しかし皆よく押している。声も出ないほど疲れているのだろうか。そうは思えないが…。僕が言いたいのは、人間同士なのだからブザーで呼ぶなんて寂しいじゃないかということでは、少しはあるがそうじゃなくて、客はブザーを置いておかないと呼ばないという諦めが感じられて悔しいじゃないかということだ。店員がすぐ近くにいるのにブザーを鳴らす客も問題だし、ブザーが鳴らないと客を気にしない店員にも問題がある。
■こういう歯車の噛み合わなさは、今の世の中、いろんなところで見られる光景なんじゃないかと思うのだ。