日本酒

■久しぶりかな。古本を買う。立川いとうで白川静『漢字百話』、金井美恵子『岸辺のない海』、堀江敏幸『郊外へ』。『岸辺のない海』は中公文庫。これめずらしいような。いろんな人がさんざ云っているけれど、昔の中公文庫のラインナップは良いなあ。『郊外へ』は白水uブックス。このシリーズも好き。須賀敦子のイメージが強いけれども、実は土方巽の『病める舞姫』なんかもあるんだよな。


■家に帰り、枝豆をつまみながら麦酒、そして、冷蔵庫に入っていることを忘れかけていた静岡産の日本酒へ移行。これから寒くなってくると、炬燵に入って本を片手に燗した日本酒をちびちびやることになる。そんな冬の晩酌の風景に想いを馳せながら、早速買ってきた『郊外へ』の第一章『レミントン・ポータブル』を読む。堀江氏の著作を読むのはほぼ初めて。サラッとした肩肘張らない印象の文章だと思った。少し池澤夏樹氏に近いかなとも思う。一歩引いた「もの」の捉え方がとても気持ちがいい。眠る前に読むのに最適かもしれない。