無妙記

■ビデオに録ってある志ん朝の「愛宕山」をもう何回目か分からぬほど観ている。つい最近も観て夢中になり、落語熱をとうとう上げていくことになりそうな今日この頃であるわけだが、今、巷でこっそりと囁かれている「落語ブーム」などにとりつかれている訳じゃあないです。ま、そんなことはいい。


■で、今日はXが図書館から借りてきた談志のCDを聴いた。昭和五十年のスタジオ盤、演目は「付き馬」と「子ほめ」。声が若くしゃがれていない談志が新鮮で少々戸惑うがすぐにのめりこんで聞き入ってしまう。まだまだ落語初心者のわたくし、これからどう乗り込もうかと楽しみである。先ずは談志だ。


■雨上がりの帰り道、O館へ。深沢七郎『無妙記』を買う。これは持っていないなと思って買ったのだが、帰って中を堪能していたら文庫の『妖木犬山椒』と同じ内容だということが判明。不勉強であった。でもカバーの絵も良いし初版本だし…ということで落ち着く。


深沢七郎色川武大の本はたとえ同じものでもいくつあっても良い。この2人の作品、人柄を僕は愛して止まない故、タイミングが合えばいつも誰かにあげようとたくらんでいるからである。