洗濯と古本

■何日か雨が続き、久しぶりに晴れた日が休日だとやることは決まっている。先ずは洗濯だ。たまりにたまった洗濯物を一気に干す気分は空同様晴れやかである。それにしても多くてハンガーや洗濯ばさみが足りなくなりベランダで試行錯誤。陽がじりじりと照り付けるが湿気がないので気持ちいい暑さだった。


■雨が何日か続きようやく晴れた日はもうひとつやることがある。J.Jおじさんよろしく古本屋に行くのだ。


荻窪S書店で均一から山崎るり子『だいどころ』、尾辻克彦『ライカ同盟』、色川武大『離婚』、店内で武田泰淳『富士』(中公文庫)。色川さんのは持っているのだけれど誰か読みたい人がいればあげよう思い買った。続いて吉祥寺のF書店で大岡昇平『成城だより』、蓮實重彦『反=日本語論』。この二冊は今朝坪内祐三さんの本を読んでいたので買ったようなもの。タイミングがよろしい。『成城だより』は今も買える講談社文芸文庫版じゃなくて文藝春秋から出ていたハードカバーのほう。これ意外と初めて見たな。そして吉祥寺ブックで野坂昭如エロ事師たち』(百円コーナー!)、保坂和志猫に時間の流れる』。


■久しぶりに収穫した。徐々に重くなる鞄に苦悶しつつ、井の頭公園をぐるりと散歩。腹減り、これまた久々の愛してやまない東急裏のリトルスパイスという店のレバーと砂肝のカレー「ブナ」に会いに行く。内臓特有の濃厚な味わいに興奮し、身を捧げるように夢中で食べる。いつもこうだ。飽きることがない。


■久しぶりのカレーと収穫で気分を良くし、帰り道に一杯やって国立ブックでまた保坂和志の今度は『もうひとつの季節』を買って帰宅。家でアイス、また麦酒。保坂さん、ようやく読んでないのを買えた。楽しみでならない。