河童

薄皮あんぱんが好き。
あの、ちっちゃいのが五つ入ってるやつ。
つぶあんのつぶがちゃんと感じられるし、しっとりした感じも好きだ。
どこでも売っている。
いつも、ひとつ食べるともうひとつ、そしてもうひとつ…、と結局全部食べてしまう。


新潮4月号掲載の村上春樹『<東京奇譚集2>ハナレイ・ベイ』を読む。
妙に印象に残った一節があった。

鮫が人を好んで食べることはない。人間の肉の味はどちらかといえば鮫の嗜好にはあわないのだ。一口齧っても、だいたいの場合がっかりしてそのまま立ち去ってしまう。だから鮫に襲われても、パニックにさえ陥らなければ、片腕や片脚を失うだけで生還するケースは多い。

ほぼ冒頭に現われるこの文章が僕の心を掴んだ。
良質な短編のにおいがした。
いつだってそうだ。
短編は最初が肝心だ。

色々うだうだ書く気がしない。今夜はもうすぐ明朝だ。新聞配達も動き出した。
シナトラの歌に耳を傾けている。


そういえば、バイトの帰り、西荻窪駅のホームに河童がいた。初めて実物を見たよ。
メイルをうってました。