花粉か?風邪か?

バイト中、XさんとXちゃんが来訪。花見のときの写真を頂く。桜の木に登っている様子。我ながらいい顔をしている。ニンマリととても気分がよさそうだ。酒のせいもあっただろうが、それ以上に、満開の桜の花が僕を取り巻き、自分が枝の一部になったかのような錯覚を覚えた官能的な体験のせいであろう。
今朝、寝起きが悪く倦怠感とともに家を出た。リポビタンDスーパーでドーピングしてみるものの効果は感じられず。花粉症の鼻水も止まらなく、どんよりと過ごした。味覚がぼんやりとしているし、風邪かな?とも思う。この鼻水、花粉のせいだけではなくて、風邪によるものもミックスされているのか?
そんな気分を払拭しようと帰り道、西荻の古本屋・音羽館へ。が、こんな日はやっぱりダメだ。品揃えが僕のツボで値段も良心的でいつもお世話になっている店で、今日も欲しい本は多々見つかるのだが、手にとっては棚に戻すの繰り返し。どうも気分が乗らない。そうこうしているうちに閉店時間が迫ってきて、なんとか一冊を選び出す。現代詩文庫の『金井美恵子詩集』*1。新潮11月号に掲載された「くゎいだん」の、読み解くのに時間のかかる丁寧に編まれた読点の多い長い文体に、心地よい徒労を覚え、魅せられて、それからというもの、気になっているのだ。あの文体にたどり着くまでの軌跡や秘密の一端がわかるんじゃないかと期待している。