en-taxi

いよいよますます生で落語が観たくなってきた。新しい『en-taxi*1の影響である。最近僕はこの雑誌に心寄せている。色川武大深沢七郎に夢中になるきっかけを与えてくれたのは「文学の器」というひとつの作品を坂本忠雄氏を中心に語り合う座談会のコーナーだったし、責任編集に名を連ねるリリー・フランキー氏(連載小説は今回が最終回。残念!もったいなくて読めない程だ。)の飾り気のない文章はすっきりとしていて巧く驚かされた。他にも、角川春樹氏のダンディズムが炸裂する句会、大竹伸朗氏が観た円山応挙の記事、都築響一氏の特集などなどが今の僕のアンテナに影響を与えている。で、やっぱり編集人の福田和也氏と坪内祐三氏というある種保守的と思われている(かな?・笑)論客が、90年代に青春時代を送ったサブカル世代の僕にとって(大雑把に言ってね・笑)は新鮮で、実はすごくおもしろい物書きだということを発見したことが最大の収穫だ。
去年、坪内氏の『靖国*2という靖国神社の成り立ちから、その周辺の風景の移り変わり、政治家や作家、そして庶民がどのように靖国を扱ってきたかを過去の記録や文学作品にあたり丁寧に記された本を読んで初めて恐る恐る靖国神社を訪れたことがあって、その経験はちょっとした僕の転換点だったかもしれない。

ブルボンのルマンドとレーズンサンドをつまみながらこれを書いている。懐かしい。公民館の会議室を思い出す。なんかそういう感じじゃない?
もう4時か。まだ飲み足りないなあ。

*1:ISBN:4594604048

*2:

靖国 (新潮文庫)

靖国 (新潮文庫)