nu

■「nu」という雑誌がある。あれは一昨年の夏だったか。第一号、創刊号が出て、ハッとしてグッと来た。出ているメンツが、内容が、とにかくすごい。

岸野雄一×宇川直宏/6万字!! 10時間!!! 計80ページ!!!!!!!!!!!
・ムードマン×中原昌也岸野雄一×宇川直宏って何者?
大友良英/ロング・インタビュー
・虹釜太郎/パリペキン〜360°レコードについて
・ロスアプソン(山辺圭司)×クララオーディオアーツ(野界典靖)
 ×タワーレコード渋谷5F(松永耕一)
・円盤(田口史人)×FUJIYAMA(渡辺正
・「DUB RESTAURANT」「m.o.o.d.」「(donut)」
 完全ディスコグラフィ
・ギラギラナイト/バトルDJタイム・ジャケット紹介

その掲載されてる記事の濃さと僕の興味アンテナとのジャストさが驚異的で、貪るように隅々まで読んだものです。
そして第二号が出ました。今回も読みごたえがありそうです。内容は以下。

佐々木敦×宇川直宏
大谷能生×磯部涼
岸野雄一×細馬宏通
・対談当日のブログ(計101本)&ニュース
ビバ彦モーニング娘。is Dead or Aliveモーヲタnot Dead」
平岡正明「俺はちょっとセンチになったぞ」
野中モモ「ワッツ・タワーズかえる目
宇波拓&泉智也「闇より来るもの」(マンガ)

待ちに待った第二号。渋谷のタワレコで買い求める。実は「対談当日のブログ(計101本)&ニュース」という企画でこの夏休民話の8/18の日記が掲載されているのだ。どこに載っているんだろうかと確認すると、なんと一番最初、表紙に載っているじゃないか!デザインが面白いことになっていて、本文がそのまま表紙から始まっているのだ。この好きな雑誌に載ることだけでも嬉しいのになんと表紙に載るなんて、まあ101本の中の1本だけれども、とても嬉しい。恥ずかしい。でも嬉しい。無記名(「夏休民話」という表記はあります)だけれど、自分の文章が初めて本に載ったのだから。
「創作」「表現」「批評」という行為に興味がある方はぜひ読むべきだろうし、日本の先鋭的な(もっと良い言葉はないものか…)カルチャーを知るのに有効な資料になるだろうと思う。そしてなにより、単純に面白くて濃密で鼻血が出そうな会話(対談)が掲載されています。一号はそうでした。今回の二号はまだ全部読んでいないからわからないけど、きっと。まあ見かけたら中身を確認してみるといいかも。通販もやってます。ホームページはこちら

■そういえば「nu」ってどう読むんだろう。何も考えずに「ヌー」って言ってたけど、「エヌユー」かもしれないし、もしかしたら「ンウ」かもしれない。


■今日は休日。先週『セキ★ララ』を一緒に見た友人とまた映画を観に行く。渋谷で待ち合わせシネマヴェーラ黒沢清ドッペルゲンガー』と『風の又三郎』の二本立て。前者は、怖くって可笑しくって、その二つが共存するのってなかなか無いよな、と思う充実の映画だった。キャスティングも素晴らしい。役所広司一人二役は鬼気迫るものがあったし、永作博美を初めて良いと思った。そしてあのラストシーン。書いちゃいますよ。機械がフラフラと小躍りして崖から落ちるところ。あそこはものすごく心に残る名シーンだ。そして『風の又三郎』。これはNHKにて放映された「朗読・にっぽんの名作」シリーズの一篇として作られたもの。小泉今日子がずっと『風の又三郎』を朗読して、そこに大友良英の音楽が絡み合う作品。 小泉今日子のいる場所がとても魅力的な場所だった。それは廃墟の遊園地。朽ち果てボロボロになった観覧車がギコギコと音を発しながら動いている横に佇み、朗読していた。声と音楽(音)と映像による美しいアンサンブル。


■そのあと吉祥寺に出て男二人だらだらと飲む。ピンク映画とAV、正社員とアルバイト、男と女、などについて話し込む。はしごして終電で帰宅。

■いつの間にか「en-taxi」の最新号が出てて、もちろん買う。創刊号からずっと買っている。しかし、今号からリニューアルして版型が大きくなった。これはちょっと残念。以前のあの片手で開けるサイズが好きだった。先ずは談春の連載、倶楽部亀坪を読む。うーん、面白い。


■そういえば友人から漫画を貰う。尾玉なみえ『ロマンティック食堂』。うーん、最近の漫画事情はまったく知らないのでこの作者についてもまったく知らない。