2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

焼肉臭い夜

■朝、起きぬけに昨夜書きそびれた日記を書く。そのままエアコンを効かせた部屋であれこれ。 ■夕方になってやっと外へ出る。ユニオンで少しCDを処分し吉祥寺へ。タワーで弟の誕生日プレゼントのためのCDを買い求める。あらかじめ「これが欲しい」と頼まれ…

残響

■保坂和志『残響』を読んだ。自己と他者の距離や関わり方について、性格の違う登場人物の存在を用いて、複数の視点で語られている。作者は、自己が他者に向ける「想い」という形のないモノの輪郭を執拗なまでに探ろうとしているように感じた。その探る手つき…

刺激

■昨日は休日。地下鉄で茅場町へ。地上に上がると強い陽射し。オフィス街をよろよろと歩き、古いビルの一階にあるベイスギャラリーへ。6月9日以来2回目の「On paper 大竹伸朗展」。当たり前のことだけれども、やっぱり絵は実物を観ないとわからない。「体…

なーんもなかった

■ブックで何も買えないで出てくることほど無駄な時間の使い方はない。と、云いたくなるほど気が滅入る。なーんもなかったなー。■麦酒で盛り上げる。 ■そういえば、保坂和志『プレーンソング』のこんな一節。 へえと思ったから「へえ」と言い、それがすぐにな…

一昨日、昨日、今日

■日記の更新が2日空くのはたぶん初めてで、特に何か理由があったのかといえばなくて、なんとなくと云うほかにない。しかし、昨日、一昨日と早く床についた。 ■日曜日は早起きをして、試合の一時間前に神宮球場の最寄り駅である千駄ヶ谷の駅に着くように出掛…

地震

■新潮7月号掲載の短編、古井由吉『半日の花』、平野啓一郎『やがて光源のない澄んだ乱反射の表で……/『TSUNAMI』のための32点の絵のない挿絵』を読む。両方とも先ずその丁寧に編まれた文体に引き込まれた。後者に出てくる、人間の生理現象として体か…

時計

■嬉しい知らせが届く。弟の野球部が勝ったという。次は神宮球場。観に行ける。おおいに楽しもうじゃないか。■今日さっそく半ズボンを穿いたら、夜は冷えるじゃないか。スースーするのを感じて目を細めながら自転車を飛ばした。久しぶりに湯船に浸かろう。 ■…

日が長くなったな

■昼、といっても午後四時頃だが最初の食事を吉祥寺の神田まつやで。東急の上にある蕎麦屋。クーラーで体が冷えていたので温かいニシン蕎麦をいただく。■おばあさんがひとりもりもりと天ぷらともり蕎麦を食べていて、思わず見入ってしまう。リュックがパンパ…

私小説的

■昨日の日記で織田作之助の『世相』を自伝的な小説だと紹介したが、それはちょっと違うなと思う。「私小説的」のほうがしっくりくる。で、昨日引用した一節。あれはこの日記で僕が懲りずに毎度買った本を丁寧に挙げる理由なのかと思った。■細部に神が宿る。 …

世相

■織田作之助を読んでいる。今日は『世相』を読んだ。自伝的私小説的な小説で、作者自身が語り手である。気になった一節。 僕はほら地名や職業の名や数字を夥しく作品のなかにばらまくでしょう。これはね曖昧な思想や信ずるに足りない体系に代るものとして、…

五本指のソックス

■今夜はビールのまわりが早いぞ。 ■群像7月号掲載の青山真治『死の谷‘95』を読了。出来過ぎの話ではあるが、それが良い。これは小説だ。小説でしか味わえないものがそこにはあった。読んでいくうちにどんどん世界が広がってゆく。愉快愉快。 ■念願の五本…

高校野球

■昨夜は大いにビールを飲んだ。朝までごくごくとやっていた。それはまあいつものことなんだけれども、二人お供がいたから余計ビールも進む。途中でなくなって、みんなでサンダルをつっかけて買出し散歩に出たりして、良い(酔い)気分に拍車がかかる。■Xの…

メイル

■尊敬しているある方に初めてメイルを送った。 ■ひょんなところから酒の肴が舞い込んでくる。■それはバイト先にぽつねんと佇んでいた忘れ物。生ものであるが故、明日までとって置くことはできないのだ。捨てるのはもったいない。しっかりいただく。ごちそう…

シコふんじゃった

■いつものように宮沢章夫さんの日記をチェック。タイトルは「文芸誌を読む」であった。なんという偶然だろうか?僕の昨日の日記もまさに文芸誌のことを語った。驚いたが何だか嬉しい。おこがましいにもほどがあると言われるのを承知で書くが、宮沢さんにはシ…

文芸誌

■「飲み」のお誘いのメールと断りのメールが同時にやってきた。せっせと携帯をいじくる。中央線の中、こんがらがってしまう。とにかく夏だしこれからたくさん飲むんだきっと。■年中酒を飲んでいる。飲まない日は月に一度あるかないか。二日続けて飲まないこ…

ゴドーを待ちながら

■ベケットの戯曲『ゴドーを待ちながら』をようやく読んだ。 すこぶる愉快なコントだと思った。正体のわからぬゴドーを待ちわび、時間を持て余す二人の浮浪者のやりとりは非常に優れた掛け合いの漫才である。物語は進まない。それは何かの目標に向かって進む…

半ズボン

■なるべくエアコンをつけないようにしている。しかし、暑い。夜、汗をかきかき麦酒を飲みながら読書。■今年の夏は半ズボンを穿こう。なんとなく夏に向けて決意してみる。■昔、僕が小学校3年生になるくらいまでだろうか。腿がむき出しになる極度に短い半ズボ…

今日もやっぱり

■これを何度書くことになるか到底見当も付かぬ。今日もやっぱり古本屋に行ったのだった。午前中はひたすら掃除に洗濯。たまっていた垢を一気に洗い流すかのような清清しい気分に襲われる。気持ちよく晴れていた。布団も干したし、すぐに洗濯物が乾き、取り込…

ジッポ

■昨日はXからSOS信号が届いたため慌てふためき駆け付けてタクシーで送ってそのまま泊まったのだった。■今夜の雨は強くしつこい。靴が濡れてしまわぬように恐る恐る歩き出す。 ママさんに一人会いに行く。ビールを二杯と冷奴、麺が短めでしっとりとした馴…

中華

■午後、出掛けようと思ったら雨が降ってきて、やむのを待つ間なんとなく麦酒に手が伸びてごくごく飲みつつ本を読んだりした。雨が上がってさあ出かけようと歩き出すと思いのほかふらりふらり。昼間の麦酒は効きますな。とか何とか吐き捨てながら吉祥寺へ。 ■…

冬山で小人の演奏

■昨夜はX君に連れられて西荻で飲む。強烈なキャラクターの手強いママさんが一人できりもりするお店だった。鰯めんたいやらをつまみに日本酒を大量に摂取。もちろん酔っ払い、終電を逃した。照明の仕事をしている常連の方やママさんの高校生の息子も登場し、…

眠気

■先日買ったベケット戯曲全集の中に入っている『行ったり来たり』をとうとう読む。これで別役実『ベケットと「いじめ」』に取り掛かれる。 ■坪内祐三さんの文章を読んでいると、猛烈に読書欲が駆り立てられます。ああ、もう、むずむずする。■けれど、うとう…

どんより

■どんよりと重い空。読みかけの本を次々とめくる。こういう天気の日は集中できる。外出する気分にならないからだろうか。■坪内祐三さんの『古くさいぞ私は』はいつもソファーの上に置いてあり、少しずつ少しずつ大切に読んでいる。今日はちょっと読みすぎた…

耳鳴り

■今夜は涼しい。涼しい夜。 ■ヘッドフォンからはむせかえるようなポップス。大音量で聴く。耳を使う。 ■耳鳴りがする。 ■おもむろに取り出した去年の群像十月号。多和田葉子さんの『伝達少女』を読む。会話の部分のシンプルでリアリティーのある掛け合いに目…

たくさん食べてたくさん呑む

■目覚めるとひどい頭痛。昨夜呑み過ぎたためだ。■国分寺のトリネコトネリコというお店にX姉妹と行く。ランチで骨付きチキンのカレーを食べて以来2回目、夜は初めて。大好きだったKUUKUUで働いていた方がきりもりしている住宅地にひっそりと佇むお店である…